DAMD JOURNAL _070
DAMDって、どうつくられてるの?-前編-
DAMDの内部を覗いてみた。
独自のスタイルをベースに、
多くの種類のカスタムカーを
制作してきたDAMD。
魅力的なモデルがたくさんあることは
知っているけど、どんな考えで、
どんな工程で、どんな風に魅力的な
カスタムパーツたちが生まれているのか。
ワクワクするところから、
ちょっとリアルなところまで、
赤裸々に紹介していきます。
どんな工程があるの?
今回は全体の工程の中の前半として「企画会議」〜
「型制作」までを紹介します。
どうやってアイデアが出てくるのか、そのアイデアが
どう形になっていくのか・・・
知れば知るほど興味深い。
開発のおおもとを知ることができました。
企画会議
なんと言ってもまずはアイデア出し。
どの車種をベースにするか、
どの年代をイメージするか、
どんなオーナー像がそこにあるのか・・・
イメージのヒントは車だけではなく、
その時代を象徴したものや、
本当になんでも無いものまで。
レトロな丸椅子や、ゲーム機が
ヒントになったりすることもあるらしい。
コンセプトワードが出るのもこの段階。
例えば、新発売のLUCKYの
キーワードは「街をかけるハートフル」!
社長の面高さんも、本腰を入れて社員の皆さんと
意見を交わす、かなり重要なポイント。
デザインスケッチ
コンセプトやベース車両が決まったら、
具体的なデザインへ。
DAMD社内には専属のデザイナーさんが。
大手自動車メーカーを経てDAMDに入社され、
バリバリと現場で手を動かされている。
デスクにはたくさんのディスプレイ。
デジタルでのスケッチをメインに、まるで実写のような
デザインスケッチが生まれていく。
こんなアイデアどうだろう?をその場で
ビジュアルにできるスピード感があることで、
より多くのアイデアを共有できる。
より良いものに近づける秘訣の一つなのかも。
CADモデリング
二次元(2D)のデザインスケッチを
三次元(3D)に起こす作業。
言わずもがな、DAMDの商品は最終的には立体になる。
バランス感はどうか?様々な角度からの見え方は?
ベース車両のプレスラインとの馴染みは?
立体にすると、より多くの要件の確認が必要になる。
モデリングを行うエンジニアさんも社内にいて、
画面の中での設計作業はもちろん、
クレイモデルと呼ばれる、粘土でできた
実寸のモデルを制作まで行うこともある。
細かいパーツの納まりから、
全体のシルエットの確認まで、
ここでの調整が大きく後に効いてくるみたい。
開発
形になってきた段階で必要に
なってくるのが、実車に取り付けるための設計。
車って、本当に多くのパーツから構成されているし、
当然車種ごとに異なる設計がされているもの。
既存のベース車両にカスタムパーツを
後から取り付けるという「カスタム」を手法に
商品開発を行うDAMDには、必須の工程。
例えば、フロントフェイスの形状やヘッドランプが
変わるようなキットの場合、ベースボディとの
取り付けブラケットやヘッドライトスイッチとの
ハーネス設計から、塗装品に向けた塗料の色開発まで。
この段階で実務的な幅広い設計が行われている。
ベース車は新車がほとんどで、最新の機能が
盛り込まれているからこそ、パーツ交換の際に
システムエラーが出ないように工夫したりの苦労が
あったりするのだそう。最終的に手元に届くキットを
取り付けるだけで楽しめるようになっているのは、
こういう緻密な設計があるからこそなんだなあ。
型制作
詳細の開発設計が完了したら、
次は量産のための型を制作していく。
僕らの手元に商品が届くための重要な工程。
車用のパーツという、大きくて複雑な
パーツを量産するのはそう簡単ではなさそう。
工場の大きな機械で、熱したABSと呼ばれる
樹脂を成形していく。その時に使用するのが
この「型」なのだそう。これまでこだわって
設計してきたデザインを、大量に、キチンと
形にしていくために、間違いのない型を作っていく。
凹凸は問題なく出ているか?
材料に無駄は出ないか?気にすべき視点は様々。
最終的に「カタチ」にするまで、気を抜けない、
後半の製造に関わる重要なポイント。
後半は?
前半だけでもかなり盛りだくさん。
発案から量産の前段階まで、
DAMDの”頭脳”的な部分を紹介してきました。
ここには書ききれない、小さなこだわりを
カタチにする工程や、泥臭い調整もあるみたい。
自分が乗っている/気になっているモデルも、
こうやって作られているんだ!と思うと、
より愛着が湧いてくるような・・・
後半は「試作」〜「出荷」まで、
より製造に近づいた部分を紹介していきます。
知らないことばかりで興味深い取材となりました!
後半もお楽しみに。
ダムドの採用ページをリニューアルしました!
詳しくはこちら
text by :《CAR CITY GUIDE》
街に住む人へクルマのある暮らしを提案する『 クルマの普段使いスタイルガイド 』。
クルマと過ごす時間の楽しさを提案し、手に入れるキッカケとなるようなコンテンツを20代のデザイナー3人で日々発信しています。
HPはこちら
ライター:中川拓海