DAMD JOURNAL _089
主人公になった ドライブミュージック。 Damd Sound Effect LIVE 2026.03.07
「愛車との絆を深めるドライブミュージックをつくりたい」
という理念で走り始めたDamd Sound Effectが、
2026年2月7日(土)、いよいよセカンドステージへと踏み出した。
その確信を、僕らの脳裏に刻みつける一夜となった。
Fog Lamps、ojoといったレーベルアーティストに加え、
スペシャルゲストMCとしてHappy だんばらさんも駆けつけ、
プロジェクト初となる音楽ライブイベントが開催された。
ダムドが紡ぎ出す
音楽だけの一夜。
「Fog Lampsを名乗り始めた頃は、その意味を自分でもうまく言語化できていなくて。
でも、人がやらないことでも、やりたいことをやろうと思って、今日まで活動してきました。今夜は、Fog Lampsとはなにか――それが伝わるようなライブにしたい」
Damd Sound EffectのレーベルアーティストであるFog Lampsは、ステージの上でそう語った。言葉で美辞麗句を並べ立てるのではなく、パフォーマンスで示そうとする。その姿勢が、オーディエンスにも自然と伝わっていく。
「愛車に彩りを添えて、ドライブタイムやカーライフを豊かにするために大切なのは、車内を包み込む“音楽”だ」として、Damd Sound Effectが始まった。つまりここから生み出されるコンテンツは、ダムドが提案する豊かなカーライフのための、“もうひとつのドレスアップ”だといえる。季節やドライブシーンに合わせたプレイリストを数多く提案しながら、同時にオリジナルレーベルも立ち上げた。Fog Lampsをはじめ、ojo、Daisuke Nishioといったアーティストと手を取り合い、新たなカルチャーを紡いできた。
音楽配信サービスによるオリジナル曲の発信はもちろん、ダムド・パーティーやダムド・ヴィレッジ(オートキャンプ)、あるいは大阪オートメッセ会期中のダムドブースでのライブ活動をおこなってきた。
しかし、時には彼らが紡ぎ出す音楽そのものに耳を傾ける夜があってもいい。
そんな想いから開催されたのが、2026年2月7日(土)の「Damd Sound Effect LIVE」だった。それは、カーライフを彩りを添えるBGMとしての音楽が、BG(バックグラウンド)ではなく“主人公”になる特別な夜だった。
あらゆるカルチャーが融合する
特別なひととき。
舞台となったのは東京・大塚にあるライブハウス「大塚Welcome back」。雑多な商店街を抜けた先の、ビル街の一角にある狭い階段から暗がりの地下へと降りていく。次第にアンダーグラウンドな空気が強まっていく。しかし“Welcome back(おかえり)”という店名に象徴されるように、実家に戻ってきたかのような居心地の良さを感じられる空間だ。
音楽はときに特別な存在として扱われる。しかし同時に、日常とは地続きの、すぐそばにあるものでもある。そんな感覚を、あらためて思い出させてくれる場所である。
この温もりのあるステージで、レーベルアーティストのFog Lampsとojoによるスペシャルライブがおこなわれた。さらにFM NACK5で毎週土曜日AM11時から放送されている「DAMD presents Happy Sound Effect」からのスペシャルゲストとして、Happy だんばらさんがMCとして登場した。
規模としては決して大きくない。しかし、まるでホームパーティのような距離感が心地いい。それは会場の雰囲気だけに起因するものではなく、来てくれた人たちが自然とつくり出す空気感でもあった。「DAMD presents Happy Sound Effect」のリスナーさんがいれば、Happy だんばらさんのファンもいる、もちろんFog Lampsやojoを聴きに来た人たちもいる。ダムドが主催するイベントながら、異なるカルチャーが交差し、ひとつの空間に溶け合っていく。
まるで、新しいサブカルチャーが、この場所から生まれようとしているクリエイティブな場に思えた。
三者三様の個性が
ハーモナイズする。
ライブの序盤を飾ったのは、ojoのステージだ。透き通るような歌声が、熱を帯びながらオーディエンスの琴線に響いていく。彼女が歌い手としての道を歩み始めたきっかけは、眠れない友人のために子守唄を歌ったことだったという。聴くひとの気持ちを優しく抱きしめるようなパフォーマンスが、オーディエンスの胸の奥に深く染み込んでいく。
曲のあいだに設けられたトークタイムは、Happy だんばらさんの面目躍如たるものとなった。アーティストたちと軽妙なトークを繰り広げながら、ときにオーディエンスともコミュニケーションを取り、終始笑いの絶えない、独特の“漫談”となった。特にHappy だんばらさんとFog Lampsとは、先述した「DAMD presents Happy Sound Effect」で何度も共演しているだけに、ふたりの掛け合いは息ぴったりだった。
やがてステージはFog Lampsへ。すると空気は一変する。ノリよくテンポよく、ユーモラスに。そしてときにはエネルギッシュで躍動感を持たせ、オーディエンスの誰ものテンションを上げていく。それでも聴かせるときは、じっくりと聴かせる。鬱憤の溜まる日常生活で、迷いも葛藤も抱えながら、それでも歩みを止めずに走り続けてきたFog Lampsが、いまここにいる意味と、これから向かうべき未来を、歌声と演奏、そして感情すべてを通して表現したステージを披露してくれたようだった。
全員で創りあげる
“未来”へ――。
冒頭のFog Lampsが発した言葉に戻る。かねてより彼は、Fog Lampsの存在を“概念的” だと語っている。それは決して、彼ひとりのアーティスト名ではないということ。
「無理に音楽ジャンルを縛ることはないし、パフォーマンスするひとや名前だって決まっ ていなくていい。僕が歌うだけではなく、僕の曲を別のひとが歌ってもいいし、誰かが別 の楽器でコラボしてもらってもいい。Fog Lampsは人それぞれ固有の音楽性を発揮して もらえるフィールドでありたい」
この日、3名のアーティストで創りあげたこのステージは、紛れもなくFog Lampsを体現 していた。いや、彼ら3名だけではない。ここに集ったオーディエンスや関係者を含め て、全員で創りあげたFog Lampsであり、ひいてはDamd Sound Effectだった。
「Damd Sound Effect LIVE」は大成功で幕を閉じた。人数としては小規模かもしれな い。しかし、そこにいた誰もが、次の開催を、継続的なライブを願っていた。その事実こ そが、この夜の成功を物語っている。
さまざまなアーティストやカルチャーのファンが集まる異文化融合だと述べた。ダムドと いうブランドをまだよく知らないひとも、きっといたはずだ。でも、だからこそ 「Damd Sound Effect LIVE」には意味がある。Fog Lampsに象徴されるアーティスト たちが、ダムドというブランドのフォグランプとなって、これからも未来を照らし続けて いく。
その光は、それぞれの人生というドライブの景色までも、明るく照らしていくはずだ。
文:中三川大地
Text : Daichi Nakamigawa
写真:真壁敦史
Photos : Atsushi Makabe





















